掛け軸買取情報の目次
このページでは掛け軸買取に関する様々な情報をご紹介するのですが、情報量がかなり多くなりますので次の目次を参考にしてください
安心して掛け軸の買取を
依頼する為に(目次)
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掛け軸買取におけるおすすめ買取業者
掛け軸の買取価格は業者によって大きく変わります
「18本の掛け軸」をまとめて買取してもらった時の話ですが、骨董品買取業者によって提示された買取価格は次の4社のようにばらつきがありました。(※画像は参考画像です)
骨董品買取業者 A社 | 50,000円 |
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骨董品買取業者 B社 | 30,000円 |
骨董品買取業者 C社 | 5,000円 |
骨董品買取業者 D社 | 500円 |
A社とB社は優良骨董品買取業者に該当し、全ての掛け軸を確認・査定した上で掛け軸の相場に基づいた金額で買取してくれる骨董品買取業者です。A社とB社での2万円という買取価格の差は「鑑定眼」「販売経路」「指値ルール」等を総合的に考慮した「差」によるものです。
C社タイプは依頼したくない骨董品買取業者で、掛け軸の知識がなく「共箱と掛け軸の雰囲気が高そうかどうか」で判断し、安い金額で買取しようとする骨董品買取業者です。
D社タイプは絶対に依頼してはいけない悪質骨董品買取業者タイプで、知識がなく全ての掛け軸を「贋作or価値はない」と決めつけ、「他でもこんなものだから」と安く買い叩く事しか考えていない骨董品買取業者です。
18本の掛け軸は共箱もしっかりしていないものだったので、D社タイプからはそれだけで「価値がない」とされました。ですが、15本は確かに安い掛け軸でしたが、残りの3本は市場で値が付く掛け軸だったそうで(私は全然知らない作家の作品でした)、骨董品買取業者によっては5万円という金額で買取してもらえることもできました。
このように、掛け軸買取価格は買取業者に大きく左右されるのでおすすめの骨董品・古美術買取業者も是非参考にしてください。
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福ちゃん
福ちゃんは中尾彬さんと池波志乃さんが広告塔を務めているのが印象的。福ちゃんは総合買取業者ですが、骨董品買取には専門的に力を入れており、総合買取業者としての強みを活かしたイチオシ買取業者です。
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日晃堂
日晃堂は骨董品と食器を専門的に買取している買取業者です。骨董品の幅広い種類に応じて専門的に見れる査定士を揃え、世界に広げている販路が強みで、骨董品買取では特におすすめしている買取業者です。
掛け軸の定義と種類の一覧
掛け軸の定義とは「書・東洋画などを紙や裂で表装したもの」で、【床の間などに飾っている書画】のイメージが強いですね。
掛け軸に描かれている絵は山水画や花鳥画、神仏画や水墨画など技法も様々で、単に文字だけが書かれている”書画”の掛け軸や「横長の掛け軸」も存在します。掛け軸の買取価格は絵の種類も大切な判断材料であり、掛け軸の買取価格に影響する要素だったりもします。(絵の種類ごとでも掛け軸の買取相場例等を紹介していますので興味がありましたらご覧ください。)
また、併せて各種掛け軸の買取相場例を一覧表で紹介していますが、各種掛け軸ページでは画像付きで更に詳しく紹介しています。
掛け軸買取業者が買取する掛け軸の種類
種類 | 品物情報 | 買取相場 |
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中国掛け軸 | 花鳥画掛軸 沈南蘋(しんなんびん)作 | 12万円~15万円 |
山水画 | 田能村竹田作 山水画 | 2万円~5万円 |
花鳥画 | 山口華楊作 花鳥画 | 3万円~7万円 |
神仏画 | 山崎弁栄作 神仏画 | 15万円~20万円 |
水墨画 | 北大路魯山人作 水墨画 | 20万円~25万円 |
書画 | 飛鳥井雅康作 書画 | 1万円~5万円 |
※ここで紹介している各種掛け軸買取相場については、各種掛け軸ページにて画像付きで詳しく紹介しています。また、このページでも上記とは別で掛け軸の買取例とその説明を後述しています。
掛け軸の買取価格の調べ方
まず、自力で素人が掛け軸の買取価格を調べる事は不可能と言えます。その理由は「作品知識」と「最新の相場」、「作家の知識」などを知っている必要がある、つまりは日常的に骨董品オークションや骨董市等に出入りしているような人や古美術品に触れる機会の多い学芸員でなければわからないという事です。(当ページの後半に掛け軸の買取価格例と解説がありますので、そこを見て掛け軸の買取価格が算出できそうか試してみてください。)
しかし、写真によるメール査定を活用する事で素人でも掛け軸の買取価格を簡単に特定する事が可能です。
このページでは掛け軸に関する撮影ポイントを紹介していますので、メール査定についてや基本的な撮影方法、相見積もりの取り方については次のページも参考にしてください。
メール査定における掛け軸の撮影方法
※さっくりとメール査定で掛け軸の買取価格を知りたい方はまずは上記にもあるこちらの骨董品の買取価格を調べる方法を参考にしてください。
掛け軸の買取価格は「どういう作家による作品の掛け軸かどうか」が重要であり、作家物の作品を見分けるために「絵」や「落款」、「状態」や「付属品(共箱等)」の写真を送り査定をしてもらいます。掛け軸は絵の種類等による撮影方法の違いはほとんどないので、掛け軸の撮影ポイントは全てのページで共通したものを紹介しています。
では、掛け軸の買取価格を教えてもらうための重要な撮影ポイントは次のようになっています。(※撮影はスマホでOKです)
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掛け軸の絵の撮影掛け軸全体の写真を撮影します。作風がどんな感じか分かるように、広げて撮影するのですがきっちり撮影することは難しいのでアバウトで大丈夫です。
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共箱(付属品)を撮影掛け軸をしまっている共箱を全体が写るように撮影しましょう。他にも鑑定証等の付属品があれば撮影するとよいでしょう。見当たらなければ無い旨を伝えればOKです。
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落款(筆書き)の撮影掛け軸の絵の端や共箱に「落款(筆書き)」があればピントを合わせて撮影します。見当たらなければその旨を伝えます。
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軸先の撮影掛け軸の買取価格を画像査定するために意外と大切なのが、掛け軸の「軸先」の素材です。写真のように撮影すればOKです。
撮影ポイントの補足説明
掛け軸の買取価格は作家の判別の有無が非常に重要ですので、共箱と掛け軸にあるサインは読み取れるように「ピントを合わせて撮影する」事が大切です。そして、サインが無ければ掛け軸の買取価格は絶対に安いというわけではありませんので、サインが無くても査定をしてもらう事をおすすめします
また、掛け軸の買取価格を判断するうえで「軸先」が大切と言っている理由の補足ですが、軸先に象牙をはじめとした高級な素材が使用されていれば掛け軸も買取価格の高い希少な作品の可能性が高いと言えるからです。
メール査定の詳細については、次のページもぜひ参考にしてください。
掛け軸の買取価格例の紹介
ここでは、掛け軸の買取価格がどれくらいなのかという、画像付きで掛け軸の買取例を挙げて紹介します。買取業者の協力も借りて買取価格を紹介をしていますが、時価にもよるものなのであくまでも掛け軸買取における参考情報となります。(※なんでも鑑定団で出てくる「評価額や鑑定価値」は「買取価格」とは全くの別物です。評価額は買取価格よりもはるかに高い金額が算出されます。)
中国掛け軸 沈周作 人物図掛け軸
こちらは、中国画家の「沈周」が手掛けた人物図の掛け軸です。骨董品買取に出された場合、買取価格は15~18万円前後が基準になります。
沈周は明時代の中頃に活躍した作家ですので、掛け軸も古いものが多いです。また、気が優しく温厚な人物であったそうで、時には贋作に落款を記すよう求められても応じていたとの記録もあります。
中国掛け軸の価値は高いものはまさに天井知らずで、1000万円を超える価格で取引される掛け軸も多く存在します。
詳細ページでも、様々な中国掛け軸の作家や買取価格を紹介しています。
山水画 董寿平作
山水画とは、山や河川などの自然を題材にした絵画で、ある風景を忠実に写生するより、作家が創造した風景が描かれていることが多いです。
こちらは董寿平の山水画で、骨董品買取に出された場合、大体5万円前後の買取価格が期待できます。董寿平とは中国の画家で、特に黄山を多く描いたことから”黄山画派”とも呼ばれました。山水画や紅梅図に優れ、日本で個展を開くことも多かったとされています。
董寿平は買取価格のバラつきが大きく、高額な作品だと数十万円の価格で取引されますが、1万円前後の買取価格に留まる掛け軸も多いです。
花鳥画 池上秀畝作
花鳥画とは、その名の通り花と鳥が描かれていることが多いのですが、小動物や魚が描かれているものも花鳥画に分類されます。
こちらは日本画家の池上秀畝が手掛けた花鳥画の掛け軸です。池上秀畝は明治~昭和にかけて活躍した画家で、特に山水画・花鳥画を得意とし、数々の作品を残しています。
傷みはありますが、骨董品買取に出される場合は13~15万円前後の買取価格が基準になります。
あまり古い年代の作家ではないため、綺麗な状態で残っている掛け軸も珍しくなく、これ以上の買取価格が期待できる名品も多く存在します。
神仏画 芭蕉門流 涅槃図掛け軸
神仏画とは、仏教や宗教を題材にして描かれた絵画のことです。神や仏の姿を描いたものだけでなく、浄土図や仏教説話画なども神仏画に含まれます。
こちらは、松尾芭蕉の門流が描いた涅槃図の掛け軸です。古い掛け軸のため相応の傷みはありますが、骨董品買取だと3~5万円前後の買取価格が期待できます。箱がない状態ですが、箱には製作背景が読み取れるような情報や、あるいは有名な作家が一度鑑定を行っている場合の印などが書かれている場合もあるため、もしあれば一緒に査定に出されることをおすすめします。
水墨画 八大山人作
水墨画とは、墨の濃淡によって対象を表現する絵画のジャンルです。古来中国で発達した技法ですが、鎌倉時代になると日本に伝来し、様々な日本水墨画が生まれました。
こちらは、中国画家の八大山人が手掛けた水墨画です。八大山人は中国明代~清代初期にかけて活躍した画家で、水墨画で有名な他、書道家や詩人としての顔も持っていました。
古い時代の掛け軸ですが、骨董品買取に出された場合、買取価格は8万円前後が基準になります。八大山人の作品は、状態や題材によっても買取価格が大きく異なり、100万円以上の価格で取引される水墨画も存在します。
書画 蓮如上人作
書画とは、”書”が書かれている画のことです。書と絵が同じ画に収められたものもありますが、書が前面に書かれていれば、書画に分類されることが多いです。
書画は「文字が書ければ作品が出来る」画法なので、歴史上の偉人や画家ではない人物も作ることが出来ます。ゆえに多彩な作者がおり、中には偉人や有名人が手掛けた書画も存在します。
こちらは、蓮如という室町時代の僧が記した書画で、骨董品買取での買取価格は15~20万円前後が基準になります。古い掛け軸のため変色や色褪せなども見受けられますが、それでも高い買取価格が期待できる掛け軸です。
掛け軸 北大路魯山人作
北大路魯山人は、明治から昭和を代表する日本の芸術家で、掛け軸の他にも陶芸や料理、書道など、数々の分野で才能を発揮した人物として知られています。
この掛け軸は昭和20年代に描かれた作品で、所々に目立ちにくいシミが見られるのみで、状態としては兼ね良いものです。さらに共箱も揃っている状態ですので、掛け軸買取業者の買取価格は大体10万円~15万円前後が基準になってきます。
もし鑑定書があれば、この掛け軸の買取価格は更に上がります。
北大路魯山人は幅広い分野での芸術家として知られており、掛け軸になっている作品としても篆刻や水墨画、書画など幅広く存在し、作品が異なれば掛け軸としての買取価格も異なります。また、北大路魯山人の作品は贋作が多いことでも知られていますので、出来れば複数の骨董品・古美術買取業者で相見積もりを取り、様々な査定員に見てもらったほうが良いでしょう。
掛け軸 松林 桂月作
こちらは、日本画家として知られる「松林桂月」作の掛け軸です。
薄いシミが点在し、一か所に破れがありますがその他の状態は概ね良好な掛け軸ですので、掛け軸買取業者の買取価格としては大体1~3万円前後が買取価格の基準になってきます。
こちらの掛け軸には鑑定書がありませんが、もし鑑定書がついていれば買取価格が数万円上がった可能性もあります。
また、松林桂月の場合、師事していた画家が「極書(鑑定書のようなもの)」を付けている場合があります。
その場合も買取価値が上がる可能性が高いので、”掛け軸に付いていた、筆で書かれた古いメモのようなもの”があった場合、処分されずに一緒に査定に出されることをお勧めします。
掛け軸 小杉 放庵作
こちらは、明治から昭和にかけて活躍した日本画家・小杉放庵作の掛け軸です。
全体的にヤケが広がっていたので状態としては並品程度との事でしたが、付属品として委員会による鑑定書があったので買取価格にプラスで査定が考慮して、掛け軸買取業者の買取価格は、大体3万~5万円前後が基準となる掛け軸です。
小杉放庵はその生涯で、優れた和歌や漢詩を残した僧侶”良寛”を慕いながら生活していました。
そのため、小杉放庵の掛け軸においては、良寛の生活情景を題材にした作品も数多く存在します。良寛が描かれた掛け軸であれば、その歴史的背景からも評価が高く、10万円以上の買取価格も期待できます。
掛け軸の買取価格が決まる要素について
掛け軸の買取価格は単純に言えば「希少性の高さ」と「需要の高さ」によって決まります。この二つの要素を基準に考えるとある程度どういった掛け軸の買取価格が高いのかが分かりますので、そういった掛け軸の買取価格が決まる要素について紹介します。
作家物の作品である掛け軸かどうか
掛け軸の買取価格は、まず「作家物」か否かが非常に重要であり、有名な作家の掛け軸となればそれだけで高価買取が期待できる程重要な要素です。
例えば、「伊藤若冲」や「丸山応挙」をはじめとした非常に有名な画家や、人間国宝に認定された作家の掛け軸であれば十分に高額な掛け軸の買取価格が期待できます。
ただ、価値が高く有名な作家物となると、当然、贋作(偽物)も多くなってきます。そのため、既に鑑定書や極書が付属しており、本物と断言できる掛け軸だと買取価格も高額になります。
ですが、贋作の掛け軸であっても、「美術品の一貫」として買取価格がつく場合があるので、「贋作=無価値」と言うわけではありません。
人気や需要が高い掛け軸かどうか
掛け軸は、作家や作者ももちろん大事なポイントですが、描かれている内容によっても価値が異なります。つまり、人気のある作風=価値が高い、ということです。
伊藤若冲だと花鳥画を想像される方が多いですし、歌川広重となれば富士山の浮世絵を思い浮かべる方が多いでしょう。それと同じように、作家ごとに定評のある作風も異なってきますので、骨董市場で需要がある作風であれば買取相場も高くなります。
例えば、上記の買取価格例でご紹介した通り、小杉放庵の掛け軸だと”良寛”が描かれているものが人気のため、買取価格も期待が持てます。
有名人・著名人が手掛けた掛け軸かどうか
有名な武将をはじめとした歴史的偉人が作法の一環として掛け軸や書画を嗜んでいる事は珍しい事ではなく、歴史上の偉人、著名人の作品が手掛けた掛け軸の買取価格は高価買取が期待できる逸品です。
例えば、慶応義塾の創立者として知られる福沢諭吉は、書画を多く残しており、それらは掛け軸として数多くの作品が現存しています。他にも、かの有名な西郷隆盛(西郷 南洲)の書いたとされる掛け軸も現存しており、過去の偉人による掛け軸の買取価格は100万円以上も軽く期待できる逸品も数多く存在します。
ざっくりと掛け軸の買取価格が決まる要素を紹介しましたが、掛け軸の買取価格を算出したり掛け軸の価値を判断することは、鑑定のプロであっても間違える事があるほど難しい事です。ここで紹介している掛け軸の買取価格に関する考え方はあくまでも参考程度に考えて、本当に掛け軸の買取価格や価値を知りたい場合は買取業者に相談する事をおすすめします。
掛け軸の買取を考えている方は、おすすめの掛け軸の買取業者を次のページで紹介していますので是非参考にしてください。