書道具買取に関する情報を提供するページ
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書道具買取情報の目次

このページでは書道具買取に関する様々な情報をご紹介するのですが、情報量がかなり多くなりますので次の目次を参考にしてください

書道具買取におけるおすすめ買取業者

書道具買取におけるおすすめ買取業者

書道具の買取価格は業者によって大きく変わります

私は「端渓硯」という書道具を買取してもらいましたが、次のように骨董品買取業者によって提示された買取価格は大きくばらつきがあります。(※画像は参考画像です)

書道具買取におけるおすすめ買取業者 書道具買取におけるおすすめ買取業者
書道具ー端渓硯
作者不明(箱揃い)
骨董品買取業者 A社 118,000円
骨董品買取業者 B社 95,000円
骨董品買取業者 C社 22,000円
骨董品買取業者 D社 1,500円

私の経験からですが、骨董品買取業者は上記の4タイプのように分けられます。

A社とB社は優良骨董品買取業者に該当し、きちんと書道具の査定をしたうえで書道具の相場価値に基づいた金額で買取する骨董品買取業者です。A社とB社の23000円という買取価格の差は「鑑定眼」「販売経路」「指値ルール」等を総合的に考慮した「差」によるものです。

C社タイプは依頼したくない骨董品買取業者で、「なんとなくしか価値が分からない」ので損をしない安い金額で買取しようとする骨董品買取業者です。

D社タイプは絶対に依頼してはいけない悪質骨董品買取業者タイプで、知識がなく全ての骨董品を「ガラクタ」と決めつけ、安く買い叩く事しか考えていない骨董品買取業者です。

骨董品は価値が分かりにくい事から、専門家風の買取業者から説明をされれば、実際は数万円で売れる硯でもD社のように1500円という金額でも買取される事もあるため、書道具買取の際にも買取業者の選択はとても大切です。

ですので、書道具買取を考えているのであればおすすめの骨董品・古美術買取業者を紹介しておきますので、是非参考にしてください。

  • 福ちゃん

    福ちゃんは中尾彬さんと池波志乃さんが広告塔を務めているのが印象的。福ちゃんは総合買取業者ですが、骨董品買取には専門的に力を入れており、総合買取業者としての強みを活かしたイチオシ買取業者です。

  • 日晃堂

    日晃堂は骨董品と食器を専門的に買取している買取業者です。骨董品の幅広い種類に応じて専門的に見れる査定士を揃え、世界に広げている販路が強みで、骨董品買取では特におすすめしている買取業者です。

書道具の定義と種類の一覧

書道具の定義と書道具の種類

書道具の定義とは「書道に用いられる道具の総称」です。茶道具と同様に書道で使用するものは全て書道具と呼べるので人によって書道具と呼ぶかどうか曖昧な道具もありますが、書道具と呼ばれる基本的な道具は大体決まっています。

まず、書道に最低限必要な道具として「筆」「墨」「硯」「紙」の4つを指す【文房四宝】が挙げられます。この4つに「毛氈(もうせん)」と「文鎮」を加えた6種が基本的な書道具となります。

そして、骨董品業者が書道具として専門的に買取している道具の種類は上記以外にもあり、次のようになっています。また、このページでは総合的な書道具の買取情報をご紹介しますが、各種類(各色)の書道具の買取情報について詳しくは次のページも参考にしてください。

書道具買取業者が買取する書道具の種類

各種書道具の買取相場例一覧リスト
種類 品物情報 買取相場
剔紅文筆(長さ:約23.5cm) 28000円~43000円
群龍古墨 2万円~35000円
硯(すずり) 端渓硯(高さ:約2cm、幅:約14.8cm) 1万円~28000円
文鎮 象嵌文鎮 灰外達夫作(長さ:約22.1cm) 13000円~3万円
水滴 李朝白磁水滴(高さ:約5cm、幅:約14.1cm) 9万円~14万円
硯屏 獅子文硯屏(高さ:約22.5cm、幅:約21.5cm) 3万円~58000円
印材 寿山石印材(高さ:約3.5cm、幅:約4.2cm) 11万円~16万円

※ここで紹介している各種書道具買取相場については、各種書道具ページにて画像付きで詳しく紹介しています。また、このページでも上記とは別で書道具の買取例とその説明を後述しています。

書道具の買取価格の調べ方

書道具の定義と書道具の種類

まず、素人が自力で書道具の買取価格を調べる事はかなり厳しいです。例えば書道具の「硯」や「筆」にしても価値の高い「硯の種類」や「筆の作家」について知っている人はほとんどいないでしょう。

そして、肝心な書道具の買取価格に関しては「書道具に関する知識」に加えて「書道具の最新相場」を知っている必要がある、つまりはオークションや骨董市等に出入りしているような人でなければ書道具の買取価格の判断が難しいのです。(当ページの後半に書道具の買取価格例の一覧と解説がありますので、そこを見て書道具の買取価格が算出できそうか試してみてください。)

しかし、写真によるメール査定を活用する事で素人でも書道具の買取価格を簡単に特定する事が可能です。

このページでは書道具に関する撮影ポイントを紹介していますので、基本的なメール査定方法、撮影方法、相見積もりの取り方については次のページも参考にしてください。

メール査定における書道具の撮影方法

悪質な書道具買取業者について

※さっくりとメール査定で書道具の買取価格を知りたい方はまずは上記にもあるこちらの骨董品の買取価格を調べる方法を参考にしてください。

書道具製品はアクセサリ、彫刻、原木のように様々な形状がありますが、撮影する方法自体は形状は異なれど同じように撮影すれば大丈夫です。また、書道具は種類(色)が異なるからと言って撮影方法に違いは特にないので、書道具の撮影ポイントは全てのページで共通したものを紹介しています。

では、書道具の買取価格を教えてもらうための重要な撮影ポイントは次のようになっています。(※撮影はスマホでOKです)。

  • 書道具全景の撮影
    書道具全景の画像 書道具全景の画像
    まずは写真のように共箱も含めた全景を撮影します。共箱がない場合は共箱は不要です。
  • 共箱(ともばこ)の撮影
    共箱(ともばこ)の撮影 共箱(ともばこ)の撮影
    共箱に箱書きと呼ばれる作家のサインがあれば撮影します。見当たらなければその旨を伝えます。
  • サイン(落款)の撮影
    落款(サイン)の撮影 落款(サイン)の撮影
    作品にあるサイン(落款)を撮影します。分からない場合も多いので、見当たらなければその旨を伝えましょう。

撮影ポイントの補足説明

共箱とは書道具をしまっている箱書き(サイン)のある箱の事ですが、「共箱の状態」や「箱書き」と「落款(サイン)」は真贋や書道具の価値を判断するのに非常に重要なポイントなのです。

ですが、作品にあるサイン(落款)に関しては傷か落款か判別できないような種類もありますので、分からない場合は「見当たらない」や「これかな?」といった感じで伝えてOKです。

そして、メール査定において傷や欠けといった状態で気になる点については、全て写真で送るよりも文章で「こんな傷がある」等々伝えればOKです。査定に影響するような内容であれば買取業者から指示が来ますので指示に従えば問題ありません。メール査定について詳しくは次のページも参考にしてください。

書道具の買取価格例の紹介

ここでは、書道具の買取価格がどれくらいなのかという、画像付きで書道具の買取例を挙げて紹介します。買取業者の協力も借りて買取価格を紹介をしていますが、時価にもよるものなのであくまでも書道具買取における参考情報となります。(※なんでも鑑定団で出てくる「評価額や鑑定価値」は「買取価格」とは全くの別物です。評価額は買取価格よりもはるかに高い金額が算出されます。)

書道具:赤間硯(あかますずり)

赤間硯(あかますずり)
買取相場:~1万円

こちらの写真の硯は「赤間硯(あかま)」と呼ばれる硯で、伝統工芸品にも指定されている歴史ある硯です。その歴史は鎌倉時代より続いており、現在の山口県下関市や宇部市の辺りで作られています。

赤間硯はその歴史の長さから骨董品として価値の付くものも多く、こちらの写真の赤間硯は目立つような傷みのない綺麗な状態ですので、大体1万円前後の買取価格が基準となります。 こちらの赤間硯の作家は不明ですが、赤間硯を作る作家もおり、特に「堀尾卓司」や「日枝玉峯」などが有名です。作家物の赤間硯だと、さらに高額な買取価格が期待できますよ。

ちなみに、「硯」は書道具の中では高い買取価格が期待できるものが多く、例えば中国で伝わる端渓硯の老坑(水巌)というランクの硯は単体で数十万円~数百万円もの買取価格が期待できる逸品です。詳しくは詳細ページでも紹介していますので、ぜひご覧ください。

書道具:一休園 熊野筆

一休園 熊野筆
買取相場:1万円~2万円

書道具の中には、骨董品や古美術として価値が付く筆も多数あり、特に「一休園」「玉川堂」「あかしや」「玉川堂」などの筆が有名ですね。

こちらの筆は「一休園」の熊野筆で、穂が長い長鋒の筆です。古い品ですが穂の状態も良く、実用にも耐えうることから、1本で1~2万円の買取価格が基準となります。

筆にも様々な種類があり、穂の種類や特に状態によって買取価格は大きく変わります。ですが、本格的な書道具には高価な品も多いので、「古くて立派な筆が出てきた」と思えば、とりあえず一度骨董品買取業者に相談してみる価値は十分ありますよ!

書道具:呉竹精昇堂 松煙墨

呉竹精昇堂 松煙墨
買取相場:3000円~5000円

こちらの写真は、呉竹精昇堂の「松煙墨(しょうえんずみ)」です。呉竹精昇堂は明治時代から続く書道具のメーカーで、現在は株式会社呉竹となっており、古くから書道用の筆や墨などで知られています。

”松煙墨”とは、松の枝や根(松材)を燃やし、そのススを膠(にかわ)で固めた墨のことです。今は質の良い松が少なくなってしまったために、松煙墨は希少な墨として扱われるようになりました。

こちらの松煙墨は、未使用で付属品もそろっていますので、大体3000~5000円前後の買取価格が基準になります。基本的には墨は大きいほどに買取価格も上がりますので、もっとサイズが大きければ、さらに高い買取価格になるでしょう。

日常的に出回っている安価な墨となると買取は不可ですが、中には、一見汚く見えても骨董品的価値が高く数十万円で買取されるような墨も存在します。詳細ページで価値の高い墨について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

書道具:志野焼文鎮 加藤唐九郎作

志野焼文鎮 加藤唐九郎作
買取相場:35000円~55000円

書道具の文鎮にも各種あり、骨董品として価値が期待できるものは「作家物」あるいは「昔に作られた古い文鎮」などが挙げられます。こちらは陶芸家の「加藤唐九郎」が手掛けた志野焼の文鎮(2本組)で、買取相場は35000円~55000円前後が期待できます。

文鎮といえば真鍮などの金属で作られたものがメジャーですが、このように陶磁器の作品などもあり非常にバリエーション豊かな書道具です。もちろん骨董品としての買取価値が付くものも多いので、詳細ページも参考にしてください。

書道具:李朝白磁水滴

朝鮮李朝 白磁水滴
買取相場:3万円~5万円

「水滴」とは硯に水を入れて調整するための書道具で、穴を指でふさぎ、少し緩めると水が一滴ずつ出てくる仕組みになっています。他、小さな急須のような見た目をした「水差し」や、匙で水を組む「水盂」などもあります。

こちらはかつての朝鮮・李朝で作られた水滴です。朝鮮の李朝時代に作られた白磁作品を「李朝白磁」といい、初期には青磁の作品が多く作られていましたが、17世紀以降にはこのような白磁の作品も多く作られていきました。朝鮮では書道文化の開きが早く、7世紀頃には書道が流入し、8世紀には有名な書芸家が誕生しています。ゆえに書道具も多く作られており、骨董品としても高い価値を秘めたものが多いです。

李朝工芸は儒教精神を反映しており、このような白磁のシンプルな品が広く好まれました。こちらの白磁水滴は経年による劣化や変色はありますが、およそ3万円~5万円前後の買取価格が期待できる品です。

書道具:古渡象牙硯屏

古渡象牙硯屏
買取相場:80000円~100000円

「硯屏(けんびょう)」とは硯の側に立てておく小さな衝立のことで、墨に埃や塵が入ってしまうのを防ぎます。ですが装飾品としての役割も強く、特に中国骨董の硯屏においては翡翠や堆朱などの高級素材が使われた、豪華絢爛な品も多いです。

こちらの硯屏にも象牙が使われており、擦れや傷などある程度の劣化が目立つ品ですが買取相場はおよそ8~10万円前後も期待できます。このような高級な硯屏は骨董品としても価値が高く、こちらも詳細ページで様々な種類と各買取相場を紹介しています。

書道具:翡翠印材

翡翠印材
買取相場:1万円~3万円

「印材」とは主に篆刻で使われる、印鑑を彫って作るための材料です。長細いシンプルな形状だったり、彫刻が施されているものなど様々なタイプがありますが、どれも最初から印鑑の形をしており、判子の面を彫るだけで完成します。

こちらは翡翠製の印材で、買取価格はおよそ1~3万円前後が期待できる品です。もちろん素材の面積(重量)が多ければ買取価格は高額になりますが、石の色合いや状態、彫刻装飾があればその精巧さも査定項目に含まれ、買取価格は複合的に算出されます。

印材には高級な素材が使われたものが多く、このような翡翠の他にも珊瑚や象牙、黒檀、鶏血石や芙蓉石など様々な素材で作られたものがあります。特に中国で採れる「田黄石」は印材の王とも呼ばれ、その価値は黄金より高いとされています。

書道具の買取価格が決まる要素について

書道具の買取価格は単純に言えば「希少性の高さ」と「需要の高さ」によって決まります。この二つの要素を基準に考えるとある程度どういった書道具の買取価格が高いのかが分かりますので、そういった書道具の買取価格が決まる要素について紹介します。

書道具の「作家」によって買取価格が変わる

書道具の「色」によって買取価値が変わる

筆や硯などの書道具も素材である石や毛を加工して作られる事から、「掛け軸」や「茶道具」のように作家によってつくられた書道具の作品は数多くあり、有名作家による作品の書道具の買取価格は非常に高い傾向にあります。

どの作家がつくった書道具の買取価格が高いのかは一概に紹介はできませんが、書道具がしまわれている共箱に墨書き(サイン)があったり、作品自体にサイン(刻印・落款)があれば作家物の書道具の可能性が高く、高い買取価格も期待できます!

ただし、サインは読むこと自体が難しい書体なので、書道具の作家を特定するには骨董品買取業者と言った専門家に買取価格と併せて相談することをおすすめします。

「素材」で書道具の買取価格は変わる

有名な彫刻家の作品かどうか

前述のように作家物かどうかが書道具の買取価格に大きく影響しますが、同じくらい大切な要素として書道具に使用されている「素材」でも買取価格は大きく変わります

イメージとしては「宝石」の価値が素材の「種類」と「グレード」で変わるようなものだと思ってください。

分かりやすい例として「硯」を挙げますと、硯の中でも「端渓硯」と呼ばれる種類の硯があり、これは中国の端渓と呼ばれる場所でとれる原石を素材とした硯の総称です。そして、この端渓の原石(厳密には坑)には老坑~緑石坑と7つのグレードに分かれています。

中でも老坑の端渓硯は最高級品の硯とされており、作家物でなくとも価値が高く買取価格も非常に高くなっています。他にも、「印材」や「紙」は素材が買取価格を決める大きな要素となっていますね。

書道具ごとにおける素材について詳しくは各ページで説明していきたいと思います。

状態(品質)で書道具の買取価格は変わる

書道具の状態や希少性について

状態によって買取価格が変わるのは書道具に限った話ではありませんが、素材の違いが買取価格に直接響く「印材」や「紙」に関しては状態の違いが買取価格に対して特に大きな影響を与えます。

また、文房四宝の一つである「筆」に関しても、非常に劣化しやすい書道具なので状態が買取価格に大きな影響を与えるとされています。


ざっくりと書道具の買取価格が決まる要素を紹介しましたが、書道具の買取価格を算出したり書道具の価値を判断することは、鑑定のプロであっても間違える事があるほど難しい事です。ここで紹介している書道具の買取価格に関する考え方はあくまでも参考程度に考えて、本当に書道具の買取価格や価値を知りたい場合は買取業者に相談する事をおすすめします。

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